3月 1, 2018 | タントラ, 自然に根ざした社会
タントラを通じて、コミュニティ内の人のつながりが非常に強くなる件、またタブーに縛られない社会ができる件につき、
前回ブログで触れました。
今回は、パーマカルチャーや自然系のコミュニティにタントラがどう取り入れられていくのかを、書きます。
〜森の中でのタントラ瞑想のあと、人と自然がやたらにハグする様子。インドにて〜
<パーマ・タントラ??>
パーマカルチャーとタントラを一緒に教えるコース「パーマ・タントラ」を開催してきた、
タントラ・パーマカルチャー・ヒップホップ・アーティスト笑のDeva Presenceに去年会いました。
いい人すぎる上に、濃いキャラでした。
パーマカルチャーデザイナーを長年やってきて、自分自身の農園もアメリカに持っているパーマカルチャーのプロであり、
タントラを世界各地で教えているDeva。
彼の夢は、タントラとパーマカルチャーを結びつけた農園リトリートを作ること。私も前々から同じ事を妄想していたので、
意気投合しました。
「パーマカルチャーは、全てがつながっているという思想。何ものをも排除せずに生きるタントラと同じだよ!
人間版パーマカルチャーがタントラだよね!パーマカルチャーとタントラはどちらも無条件のラブを基本にした世界・・
お互い相性が良すぎるはずだよね!と言うより、ここは人類の未来のためにも、つながらなきゃ、ダメでしょう!」
その通り!
自然と人間のつながり、そして自然をこよなく愛すのがパーマカルチャーであれば、
タントラは人間という存在をこよなく愛す哲学・・・
そしてタントラを学んでいると、自然とのエネルギーの共有、調和と深い一体感が醸成されるので、
結果、自然と調和したライフスタイルを追求して、パーマカルチャーに行き着くということも、あります。
現段階では、実験として各地で試みられている、パーマ・タントラコミュニティの試みは、今後要注目と言えましょう。
ちなみにDevaのIn Abundanceと言うヒップホップCD。ラブいっぱいで、すごくいいので聞いてみてください!
すごーく素敵なパーマカルチャー・テーマソングも入ってます!
(ちなみにパーマカルチャー本家のパーマカルチャーについての定義には、あらゆる精神論を定義自体からは
排除することになっていますが、コミュニティの応用としてはヨガや仏教の瞑想なんかもどんどん入って行っています。)
<野性のコミュニティとタントラ>
以前ツアー企画も組んだ、アメリカの野性に深く繋がったタイプのコミュニティでも、タントラはごく自然な事として、
コミュニティに入って行っているようでした。
アメリカでも名高い山の中のエコビレッジEarthhavenの中にも伝統タントラコミュニティがあり、
アメリカ最大の野性のフェスFirefly gatheringでも現代タントラのコースが毎年開催されています。
タントラは内なる野性力を高める事でもあり、生命エネルギーの高揚をもたらします。
これらは自然に体を通じて理解・体感できる事でもあります。
また、雌雄のバランスと協働により世界ができている事も、自然の中にいると、火を見るより明らかになります。
野性力が上がるほど、男女性間の調和や人間性全てを肯定するタントラが、自然に感じられるようになってくるのでしょう。
ワークショップの紹介はこちらへ!
次は、タントラがもたらす根源的な平和と美の世界、そしてコミュニティの全体性の深化について、触れたいと思います。
2月 27, 2018 | タントラ, 自然に根ざした社会
コミュニティ作りの方々やパーマカルチャーなど自然ベースのコミュニティづくりの人、フェス関係者、
コミュニケーションやファシリテーション関係者など、オルタナなコミュニティ関係者に、
ぜひ来て頂きたいと思っている、今回のタントラのワークショップ。
インド発の哲学だとかが、どうコミュニティに関係あるの?ヨガ瞑想?よくわからない・・
という声に応えて、3回に分けて解説してみますよ!(書く事が多すぎるため)。
*タントラについて様々な解釈がありますが、本質として「何も排除せず、全体性を持った包括的な生き方」と私は捉えています。
〜世界22カ国から集まった人達と、1ヶ月のタントラ・コミュニティライフ。バリにて〜
今世界各地で、タントラをコミュニティの原則に入れるべく、色んな人が取り組んでいます〜。
パーマカルチャーとタントラを合わせる動きが増えています。また、フェスをコミュニティとして捉えるとすれば、
1週間など比較的長期で開催されるタントラ・フェスティバルは、世界中で、まさに雨後のタケノコ状態に増えています。
ヨガの次はタントラだね、がヨガ瞑想系の人の共通用語になりつつあるといっても、まぁ過言ではありません。
そうすると、インドの哲学に沿ったカルトっぽいコミュニティを作るイメージが浮かぶ人もいるかもしれません。
昨今のヨガブーム同様、現代の社会に合った、オープンなイメージですよ。集まる人達はビジネスパーソンも含め、
色々。インド発ではあるものの、世界各地で、かつて同様の「何ものをも排除しない」哲学が存在しており、
普遍的な考え方なのです。
今は、タントラ・コミュニティ、あるいはコミュニティ・タントラの前夜とも言えると、わたくしは踏んでいます。
では、なぜ、今コミュニティにタントラなのか?!
<とにかく、人のつながりの深さがハンパなくなる。>
タントラで生まれる人のつながりは、人格や見た目、年齢や性別を超えた、人としての本質に、直に触れるものです。
なので、タントラのイベントをすると、赤の他人と瞬間的にものすごく深いつながりが生まれがちです。
一緒にお酒を飲みに行ってつながりを深める。って、よくあると思うのだけど、タントラのつながりは、
素面でお酒を飲むより深いつながりが生まれる上に、その高揚感がその後も継続します。
男性と女性のつながりとタントラについてはこちらに書きました・・
あとコミュニティだと、お米作りとかエコハウスを建てるとかお祭りをやるとか、共同作業を通じてつながりを
深めますよね。タントラでは、お祭りに似たイメージで、お互いのあらゆる面を、コミュニティ全体で分かち合う場を
作る、という事を定期的にします。
最初に出会った瞬間から、相手の本質に触れてつながるため、後々、相手の人間的部分に接する中で、
「あーこの人合わない」「何でこんな事言うの/するの?!」など、沸々と生まれてくる偏見や疑念に引きずられそうに
なっても、相手の「人間性をも超える」本質を思い出すことで、原点に戻れます。
これはコミュニティ作りにとって、素晴らしい要素ですね!
<タブーのない社会で、イキイキ生きる。>
社会というのは、タブーで作られている、というのは社会学や文化人類学の基本理解です。
部族の生存に関わるタブーはあってしかりですが(自然を破壊しない、近親相姦しない、など)が、社会が発展するにつけ、
色んな事がタブー化され、「縛りのある社会」が形成されていきます。分かりやすい所で、
「人前で感情表現するのは、みっともないから、するべからず。」など。
タントラのコミュニティは、真実を追求することを大切にするので、自分の真実と相反するタブーを捨てるところから、
始まります。しかし、人と自分自身、自然を傷つけない、愛をベースにした行動を取る、と言う基本の倫理観が
ベースにあるので、破壊的行動やエゴ全開で相手を構わずをしたい放題するわけでは、ありません。
社会や周りの目、批判を気にする必要がない。
「・・すべき」「ルールに従え」といった発想が、タントラを学んでいると抜けていきます。
そのため、個人が、イキイキと生きていくことができます。
360度の側面から、自分らしくいられる。これは、オルタナなコミュニティに取って、
とっても大切な要素ではないでしょうか? タントラ・コミュニティを作りたい人たちが増えているのも、自然ですね・・・
ワークショップの紹介はこちらへ!
解説は、第2部、第3部に続きます。。自然系コミュニティとの関連、フェスとの関連などに触れていきます。
11月 4, 2017 | 自然に根ざした社会
My Thai massage teacher used to say “Are you creating a problem, or are you helping?”
I used to be a climate change policy professional.
I worked hard in the city and I set my lifestyle as quite environmental conscious.
But flying over to another country for meetings, office with crazy air-conditioning, or frequent long distance drive were “inevitable”.
We have been living in a village of Southern Mexico, in a simple but absolutely beautiful eco-house, in front of this stunning beach.
And I wonder how much part of Climate Change problem solves if people stop chasing after.
Energy-consuming luxurious life comes from the sense of “Not Enough”. (even meat-eating.) And rather, turn to beauty of slow, natural, and simple life of inner fulfilment….
I don’t need more than this. This beauty.
We don’t use a car. Here electric appliances we use are only 1 small fridge, 2 computers and several gadgets, which makes me feel already more than enough. We have about 7 light bulbs charged by solar panels but we won’t use more than 2 at a time, because body wants to rest in darkness. Blightness in night is disturbing. Besides, stars and moon are too stunning to miss.
I sometimes happen to work with computer till 9-10pm! Which is not preferable.. Meditation in darkness is much more charming. Only the food of high mileage is olive oil, and all the rest is local food.
I have time for morning ocean dip, meditation and yoga practice from 6 to till 11am, and sleeping around 10pm.
Still I feel I am engaging with the outside world enough. I don’t travel even 1 hour away more than once in 2 months as here is so much abundance.
Why a simple and humble life become a luxury?
Because we cannot let go what we “own”.
To make this choice for this kind of lifestyle, I needed to give up a lot and trust all that I own is in my heart.
And in return, so beautiful and serene life is here.
And it happened to be that my lifestyle is fairly climate change-friendly.
Though infrequent intercontinental flights emit a lot, which make me contemplate.
In this small village there are already so much materialism. There is a sense of “Not Enough” implanted since childhood, a culture of “More and More”.
There is so much enough when we look into our heart, and into this magnificent nature.
When we look with a new eyes who we are, climate change solves.
7月 2, 2017 | 自然に根ざした社会, 野性の意識 Wilderness awarenss
世界の先住民が受け継いできた、大自然と人との親密なつながりが、ブームのように注目されている。
先住民文化と、現代文明の間の、ある大きな違いは、前者が
「自然とコミュニケーションして、一緒にものを進めていく力を持っている。 」という事だと思っている。
<いかにして、それが聞こえるのか ?>
”風がこう言った。” ”この植物がこう言った。”
各地の先住民、特にシャーマンを訪れると、自然と会話し、自然のメッセージを読み取る力に、驚かされる。
私たちは、週末に、ハイキングや水遊び、キャンプや畑仕事に行けば、ダイレクトに、自然に接する機会がある。
けれど、自然と”対話”する という事は、身近に感じないかもしれない。
私たちは、学校でも、社会でも、自然を”対象物”としてみてきた。
自然は、科学的に分析・把握するもの。自然は、水や木材やエネルギーといった、生活や社会に利用される資源。
自然に声がある、感情がある、 などと、学校や会社で習った人は、少ないはずだ・・
先住民の、自然との対話は、違っている。
先住民は、自然が叡智を持った存在で、人間の見えない事・気づかない事を教えてくれる、
偉大なるマスター、母なる存在、と捉えている。マスターの教えを受け取る耳と心を、持つ必要がある。
<自然と一緒に、決め事を。>
静寂。
”感情”・”体”・”精神”・”心と知性”、存在の全体を通じて、
静けさの中、聴く。見る。五感を通じて、理解する。
儀式。
祈り、歌い、踊り、心を開いて、会話する。
そして、身を置く。
自分が自然の一部になって、自然が自分の一部になって、
奥の深い対話を、織り成す。
”自然がこう言ってる事を踏まえ、あそこの山には作物を今年は植えないで、代わりにあそこの丘に植える事する” などなど、
自然が、人と一緒に、意思決定をする、主体の一部になっている。
シャーマンの能力が、もちろん誰にでも身につく、わけではない。
先住民部族の中でも、選ばれた才能のある者が、シャーマンとなるわけで。とは言っても、
自然と共に生きる部族のメンバーは、全体的に、自然とのコミュニケーション能力レベルが高いのは、間違いない。
<自然の声を、聞く>
自分なりに、第六感を鍛える事は、できる。自然が発するメッセージを、直感と心で
聞くように、心がけることから、始まっていく。
自然の声が、何となくわかるようになると、自分の体と心の声にも、同時に気づき始める。
それは、”自分の中の自然”のメッセージでもあるので、
自然に沿った、自然を感じられる暮らしを、自然と、するようになるかも。
例えば、自然の森に足を伸ばして、森のエネルギーを受け取る習慣がついたり、
自然から切り離す素材(人工素材)やデザイン(風や光が入りづらい・高層など)で、できた家から、
風や光とコミュニケーションできる、外の自然と対話ができるような、自然素材の家を建ててみたり。
自分の体と心に無理をかけない働き方や仕事に、シフトしたり。
たくさんの人が、自然の声を聴くようになったら、
自然の立場を踏まえて、街のデザインや、いろんな決め事をコミュニティでするようになって、
街全体が、心地の良い、自然豊かな環境へとシフトしていき、
ロジックというよりは、体の感覚から始まる、”環境問題の解決”にも、つながってしまうかも、しれない。
そんな社会の未来は、かなり遠く感じるかもしれないけれど、
1人1人の変化から、新しい未来はできていくと思う。
4月 21, 2017 | 女性と自然, 自然に根ざした社会, 野性の意識 Wilderness awarenss
別のブログで触れた、東インドの64の女性神殿にて。
1000年を経た女性神の石像は、今も生きているかのように、美しく立ち、しなやかに踊っていました。
それぞれの石像は、高さ50cm弱ほどの小さなサイズでありながら、強いパワーを放っています。
(神様の像の全身写真をアップロードするのは、はばかられるため、足元の姿だけ、シェアしました。)
全ての女性神は、トップレスで、全身を美しく飾り、その美しさを誇っています。
「神」が持つ一般的なイメージ ー ストイック、悟り、感情を超えた存在 ー と対比的に、
美しい身体表現と豊かな表情を通じて、神性を体現(Embodiement)する、女神像。
身体性を包容する信仰は、ストイックな信仰と相反するものとして迫害される歴史を持っており、
女神のほぼ全てが、顔、乳房、腕や足のどれかを、過去の侵入者に破壊されています。
<動物の女神たちの教え>
さて、女神石像の中でも、特に強いエネルギーにぐわーっと圧倒されたのが、神秘的で原始的な生命力を秘めた、
動物神たちでした。
Yogini templeの神様たちは、シャーマニズム(自然信仰)が色濃く残っている時代に、
それぞれの動物が持つ力がそのまま信仰されていることを感じさせます。
(左:蛇の女神。)
猪の女神、ライオンの女神、ネズミの女神。蛇の女神、と、
動物の顔と女神の体を持つ神たちが、Yogini神殿には、多数。
美しい女性の顔を持つ神々を圧倒する、野生的なエネルギーを全身から放っています。
これらの像は、単に動物の顔を持っているだけではなく、
体全体で、それぞれの動物が持つ力(メディスン)を、体現しています。
仁王のようにたくましい立ち姿のライオンの女神。
野性を全身に漲らせて踊る、猪の女神。
ネズミの女神は、背筋がすっと通り切り、凛としています。
(ネズミから学ぶことが何なのか、深く考えたことはありませんでしたが、ネズミは知能の高い動物です。)
こと、他の神殿の入り口などのキーとなる場所に守護神として美しく立っている、蛇の女神像は、
命のエネルギーが立ち上る様を見事に表しており、それを見る事で、私自身の体のエネルギーも、
通りが良くなるよう二、感じました。
神性を体現する像を見つめる事自体が、 体を通じた 深い瞑想となっていきます。
、、、生命力の溢れたありよう、野性の知性、直観力、力強さ、、、
山で猪に遭遇した時、大蛇を目にした時、人々は畏れとともに、どのような感化を受けたのか・・・
人と自然の間の境界線が、今のようにくっきりしていない時代の、自然から啓示を得ていた人のあり方に、
思いを馳せました。
そして、女の動物神は、女性が野生のエネルギーを体現していた時代の、
女性のあり方の象徴でもあるかもしれない、
とも、思いました。
インドは精神哲学が発達した地域の中では珍しく、動物神の地位がメインストリームの信仰で高い文化。
有名どころでは、象の頭の神様ガネーシャ、サルの頭の神様ハヌマーン(いずれも男神)。
これらの神様は、神話のストーリーの中でかなり人間化され、彫刻も人間的な印象を受けるものが多いです。
比べて、Yogini神殿の動物神は、野性のエネルギーと神秘性が、そのまま、残されていたのでした。
3月 13, 2017 | 自然に根ざした社会, 野性の意識 Wilderness awarenss
21世紀のコミュニティをリデザインする、パーマカルチャー。
自然の原理を、巧みにランドスケープ・コミュニティ・社会のデザインに取り入れるこの手法も、
また森へと向かっています。
今年2月、インドのゴアで、18カ国から集まった年齢・背景の様々な人達とともに、
パーマカルチャーデザイン認証コースを受講しました。
(写真:パーマカルチャーのデモンストレーションサイトにて。
居心地の良い、木陰の素敵な野外ベッドルーム。食べられる植物に囲まれた空間!)
コースの講師陣は、パーマカルチャーの始祖を始めコアな実践者たちから学んできた本格派で、
最近のパーマカルチャーのトレンドも、先端を知る彼らを通じて少しつかんだように思っています。
そのトレンドの一つは、、
森に還る!
パーマカルチャーの世界では、Forest gardens, Edible forests などと呼ばれています。
畑の中に、自然の森の生態系をを模して、果物・ナッツなどの木を中心とした生態系を作り上げます。
熱帯・亜熱帯を中心に、アグロフォレストリーとして知られる農業の手法とも近く、先住民の伝統にも基づくもの。
(写真:木が生い茂る、パーマカルチャーのデモンストレーション・ガーデン。)
森のある畑を作ると、どんな効果があるかというと、、、
・生態系が、再生される
・森を食する、食生活へ近づいていく
講師のRomanによると、
これからの畑はもっと自然の生態系に近づいたものになるべきだ。だから、これからはForest gardens。
とのこと。
そして、畑が森になる事で、ナッツやキノコ、果物・ベリー、森に生える植物・ハーブなど、
森を食するようになります。森から採れる食材は、栄養豊富で知られています・・
今年6月・8月のアメリカへのジャーニーでは、森を食する方法についても、ワークショップでカバーされます。